This is the Trace Id: fc49f1f41ae862c0f9e98f6f19cccf4b
2025/09/02

セコム、クラウド PBX による Microsoft Teams 電話導入を起点に電話対応業務を変革。全国の事業所・従業員約 16,000 人が利用、顧客満足と従業員満足の両立へ

1962 年、日本初の警備保障会社として創業したセコム。社会の不確実性が増す中、安全・安心のニーズは一段と高まり、多様化が進む。お客さまとセコムをつなぐ電話対応には、膨大な量をこなすパワーとスピード、拡張性が求められる。また、緊急・重要な即時対応が必要なケースや複雑なお問い合わせでは知識と経験が必要なものも多く、CS (顧客満足度)、ES (従業員満足度) の観点から、適切なスキルを持った応対者の振分けに課題があった。

コロナ禍で Microsoft 365 E5 を導入し、ゼロトラストを実現。安全・安心のもとで利用できるクラウド PBX (電話交換機)サービスとして Teams 電話を採用。優れたコストパフォーマンスにくわえ、物理的機器が設置不要なため全社展開も容易。さらに、既設のコールセンターやサポートセンターとの内線通話と Web 会議やチャットとの連携も実現した。

クラウド PBX の導入により、通常の PBX 設置工事と比べて、半分以下の日数で全社展開を実現。IVR (音声自動応答) を利用し、入電時の振り分けにより解決スピードの向上を図る。さらに、外線転送から内線転送へのシフトや物理的 PBX の不要などにより、既存 PBX 環境を継続した場合の費用よりも抑制できた。

SECOM CO LTD

Teams の電話機能により、従来電話回線網を IP ネットワークへ移行

社会が大きく変化し、予測困難な状況に柔軟に対応する力が求められる中、安全・安心のあり方が問われています。セコムが掲げるのは『あんしんプラットフォーム』構想です。この構想は、2017 年に策定した「セコムグループ 2030 年ビジョン」で示されたものであり、セコムがこれまで培ってきた社会とのつながりを基盤に、セコムと想いをともにするパートナーが参加し、”変わりゆく社会に、変わらぬ安心を。“を掲げ、社会インフラの提供を目指しています。その特徴は、1.時間や空間にとらわれないサービス、2.一人ひとりのお客さまに寄り添ったサービス、3.安心にフォーカスした切れ目のないサービスの 3 点です。

「セコムは時代とともに変化を続けます。しかし、お客さまが危機に直面した時に、いち早く駆けつけ、一人ひとりに寄り添って安全・安心を提供する姿勢が変わることはありません」と、セコム株式会社 デジタル推進部 デジタル基盤グループ 担当部長 齋藤大治氏は説明します。

セコムは、企業・家庭を含め国内合計約 274 万 6,000 件 (2025 年 3 月末現在)の契約件数を有しています。お客さまとセコムをつなぐ命綱となるのが電話コミュニケーションです。「お客さまからの電話は、すぐに応答することを徹底しています。お客さまの安全・安心に直結する可能性があるからです」と齋藤氏は話し、課題について言及します。「当社が目指す『あんしんプラットフォーム』を支える電話対応には、膨大な件数をこなすパワーとスピード、そして拡張性が求められます。これらに応えるためには、適切なスキルを持った応対者の振分けには限界がありました。また、災害時における電話対応体制の強化やレジリエンス (回復力) の確保も重要なテーマです」

同社が抱える電話対応業務の課題解決におけるブレークスルーとなったのが、Microsoft 365 E5 の導入です。社会インフラを支えるミッション クリティカルな業務を担う同社にとって、業務の信頼性と継続性は何よりも重要です。従来の設備や運用体制を根本から見直す大規模な改革について、齋藤氏は次のように語ります。「コロナ禍において、セキュアなリモートワークを実現するために、環境の社内外を問わず、すべてのアクセスを検証・認証するゼロトラストの考え方を導入しました。その基盤として、高度なセキュリティ機能とコンプライアンス対応を備えた Microsoft 365 E5 を採用しました」

インフラ面でも大きな変革がありました。光回線の整備により、イントラネットを廃止。より柔軟なネットワーク環境が構築されました。さらに、コミュニケーションの観点でも進化しています。「Microsoft Teams による Web 会議が社内に定着し、さらに Teams の音声通信機能 である Microsoft Teams 電話 の活用により、従来の電話回線網を IP (インターネット・プロトコル) ネットワークへと移行することが可能となりました」(齋藤氏)

齋藤 大治 氏, デジタル推進部 デジタル基盤グループ 担当部長, セコム株式会社

“コロナ禍において、セキュアなリモートワークを実現するために、環境の社内外を問わず、すべてのアクセスを検証・認証するゼロトラストの考え方を導入しました。その基盤として、高度なセキュリティ機能とコンプライアンス対応を備えた Microsoft 365 E5 を採用しました”

齋藤 大治 氏, デジタル推進部 デジタル基盤グループ 担当部長, セコム株式会社

Teams 電話採用の決め手は、 Microsoft 365 E5 との高い親和性

同社は、全国の事業所と、緊急対処員が駆けつける緊急発進拠点約 2,500 ヵ所 (2025 年 3 月現在) を有しており、これまでは各事業所に PBX を設置していました。従来のオンプレミス PBX の課題について、セコム株式会社 デジタル推進部 デジタル基盤グループ 担当課長 岡田二郎氏は説明します。

「事業所によって PBX のメーカーやバージョンが異なるため、全社で統一した機能を使うことができない課題がありました。また、メンテナンスや更新の作業負荷も高く、故障時も現場に出向く必要がありました。さらに、受電場所が事業所に固定されるため、電話対応には固定電話のそばで待機する必要がありました。CS (顧客満足度)、ES (従業員満足度)両方の観点から、非効率の解消が求められていました」

そこで同社は、複数のクラウド PBX サービスの検討を重ね、最終的に Teams 電話の導入を決定しました。

「Teams 電話は、当社がすでに採用している、Microsoft 365 E5 ライセンスに電話機能が含まれていたため、新たな設備を大きく増やすことなく、業務の効率化と電話対応業務の変革を一気に進めることができました」と岡田氏は Teams 電話採用のポイントを説明します。

さらに、岡田氏は Teams 電話の採用理由を補足し、「Microsoft 365 E5 との親和性にくわえ、セキュリティとコンプライアンスの両面で信頼できる環境下で Teams 電話を活用できる点が決め手でした。クラウド PBX により固定電話機から解放され、社内外いつでもどこでも PC やスマートフォンで受電できます。また、IVR (音声自動応答) を利用することでお問い合わせ内容に応じて、速やかに適切な部署や担当者へ電話を転送できる点もポイントとなりました」

「Teams 電話は、音声通話にくわえ、チャット、Web 会議などコミュニケーションツールが Teams にまとまっている点も評価しました。同様の機能を別々に導入した場合、ツール間の連携が難しく、運用負荷もかかります」(岡田氏) 

岡田 二郎 氏, デジタル推進部 デジタル基盤グループ 担当課長, セコム株式会社

“Microsoft 365 E5 との親和性にくわえ、セキュリティとコンプライアンスの両面で信頼できる環境下で Teams 電話を活用できる点が決め手でした”

岡田 二郎 氏, デジタル推進部 デジタル基盤グループ 担当課長, セコム株式会社

通常の PBX 設置工事と比較し、半分以下の日数で全社展開

2023 年 3 月、Teams 電話導入プロジェクトを開始。「Teams 電話は物理的な PBX の設置が不要であることから、スピーディに展開できます。通常の PBX 設置工事と比べて、半分以下の日数で全社展開を計画できました」(岡田氏)。一方で、導入初期に課題となったのは運用面でした。セコム株式会社 デジタル推進部 BPO・ICT 事業推進グループ 主務 室町雄哉氏は、次のように説明します。

「これまでは受話器を使った電話対応に慣れていたため、従業員の間ではとまどいがあったのは事実です。Teams電話をPC で受電する場合、ヘッドセットやイヤホンを装着して通話します。また、スマートフォンで受電する場合も操作性が異なります。最初にトライアルした事業所には担当者が出向いてフォローしました。従業員へのヒアリングを重ねながら、課題を 1 つ 1 つ解消していきました」と、室町氏は導入当初に慣れるまでの時間がかかった点を振り返り、次のように感想を述べます。「Teams 電話に慣れると、『こう使うと便利』といった従業員間の情報の共有が始まり、活用が進んでいくことも実感しました」

最初のトライアルで得たノウハウを生かすことで展開がスムーズに進んだと、セコムの IT を担うセコムトラストシステムズ株式会社 セコムグループ事業部 システム技術1部 第4グループ チーフ 大坂祐輔氏は振り返ります。「最初のトライアルでは、内線と外線を一度に切り替えたため、混乱が生じました。その経験から、まずは社内通話を切り替え、運用に慣れた段階で外線電話も切り替えることで、お客さまからの電話対応を開始する工夫を施しました」

こうして本社、事業所などに応じて Teams 電話のトライアルを実施。品質やサービスの検証とともに、お客さま向けコールセンター、緊急対処員に指示を出すコントロールセンターとの連携を確認しながら全国の事業所に展開中です。運用ノウハウも蓄積できたことから、現地に行かず Teams を使ってオンラインで説明会を開催するなど、リモートからのサポートを実施。2025年6月末現在、全国の従業員約 16,000 名を対象とする全体計画において 6 割が利用、2025 年 9 月末の導入完了を目指しています。

同社では今回のプロジェクトにおいて、Microsoft の導入支援プログラム「FastTrack」を活用。Teams 電話の導入にあたり、事業所の規模や業種ごとに異なる運用課題に対して、計画的な支援を受けながら進められました。

「マイクロソフト様は、当社の電話対応業務の課題に対し親身になって解決策を提案してくれました。また Teams 電話導入では、事業所の規模や職種によって運用課題が異なります。課題の 1 つ 1 つに対し丁寧に、なおかつユーザーに寄り添った支援をしてくれたことで計画通りに進めることができたと思っています」と、岡田氏はマイクロソフトのサポートを評価しています。

室町 雄哉 氏, デジタル推進部 BPO・ICT 事業推進グループ主務, セコム株式会社

“Teams 電話導入により、 IVR を活用してさまざまなご要件の入電から一般的なものと緊急性の特に高いものを振り分けることが可能になり、契約内容や機器操作などのお問い合わせも、精通した担当者が対応することで回答の迅速化により CS (顧客満足度) 向上につながっていると思います”

室町 雄哉 氏, デジタル推進部 BPO・ICT 事業推進グループ主務, セコム株式会社

繁閑に合わせた対応力の向上、CS (顧客満足度) と ES (従業員満足度) 両方の向上を実現

「Teams 電話導入により、 IVR を活用してさまざまなご要件の入電から一般的なものと緊急性の特に高いものを振り分けることが可能になり、契約内容や機器操作などのお問い合わせも、精通した担当者が対応することで回答の迅速化により CS (顧客満足度) 向上につながっていると思います」と、室町氏は対外的な導入効果を説明し、さらに社内的な変化についても続けます。「他の事業所や出先でも代表電話応対が可能になり、場所に縛られない働き方を実現できました。また電話対応業務フローの見直しをおこなうことで、非効率な業務を解消し、従業員が本来業務に集中できる環境を整えることで ES (従業員満足度) の向上にも寄与しています。現場からは取次ぎをしている社員からは、IVRで入電の振り分けにより、担当者の取り次ぎ負荷が軽減しているという声も届いています」(室町氏) 

Teams 電話は、従業員の内線通話の使い方を変えました。「チャットから内線へ、内線から Web 会議へといった連携もスムーズです。資料を共有しながら話すことで意図も伝わりやすくなります。また、必要に応じて知識を持った従業員を Web 会議に呼ぶことも可能なため、社内コラボレーションが強化されました。従来型電話機と異なり、新機能の追加やアップデートが可能で、継続的な進化が期待できる点も大きなメリットです」(岡田氏) 

Teams 電話導入により運用の効率化も実現できました。「物理的 PBX に関して、故障対応やメンテナンスが必要なくなり、運用負荷の大幅軽減が図れました」(大坂氏) 

既存 PBX 環境を継続した場合との費用比較において、導入費用を低く抑えることができました。理由について岡田氏は説明します。「物理的な PBX の設置や電話線の敷設に比べ、現地への設備設置が不要になることで全体の電話料金を従来比で削減できました。今回、従業員向けにスマートフォンを追加支給しましたが、そのコストを含めても既存環境よりも費用を抑制できました。また、端末管理は、Microsoft 365 の Intune を利用することで、コスト最適化とセキュリティ強化の両方を実現しています」

大坂 祐輔 氏, セコムグループ事業部 システム技術 1 部 第4 グループ チーフ, セコムトラストシステムズ株式会社

“物理的 PBX 故障対応やメンテナンスが必要なくなり運用負荷の大幅軽減が図れました”

大坂 祐輔 氏, セコムグループ事業部 システム技術 1 部 第4 グループ チーフ, セコムトラストシステムズ株式会社

Teams 電話の導入は、セコム全体が 1 台の大きなクラウド PBX に収容されていると述べた上で、今後の展開について齋藤氏は話します。「物理的 PBX ではないため、BCP (事業継続性) 向上、災害時の柔軟な電話対応とともに、電話業務の集約や平準化を図る基盤を構築できました。電話基盤をクラウド化して終わりではなく、そこからさらなる価値創出へつなげることも視野にいれています」さらに、具体的な同社の展望について次のように力強く語りました。「生成 AI を活用した音声記録のテキスト化・要約も検討中です。また、Teams 電話と CRM (顧客関係管理)、SFA (営業支援ツール) との連携も視野に入れています。今後もマイクロソフトとともに、“設備を持たないITインフラ” の実現を目指し、柔軟で持続可能な業務基盤の構築など、クラウド化したからこそ可能になる施策に挑戦したいです」

セキュリティ事業を中心に、防災、メディカル、保険、地理空間情報サービス、BPO (Business Process Outsourcing)・ICT などの事業を展開するセコム。これからもマイクロソフトは、Teams 電話をはじめとするコミュニケーションプラットフォームの提供を通じ、「2030 年ビジョン」のもと、社会システム産業の構築に取り組む同社を支援し、安全・安心な社会実現に貢献していきます。

次のステップに進みましょう

Microsoft でイノベーションを促進

お客様事例をもっと見る

Microsoft 製品とソリューションを使用して成果をあげているお客様事例をご紹介します。
ヘッドフォンを着けて微笑んでいる男性。

カスタム ソリューションの専門家に相談する

ソリューションのカスタマイズと、お客様独自のビジネス目標の達成を支援します。
会議室で打ち合わせをしている 3 名の人物。

Microsoft AI で業務を変革する

業務の流れにインテリジェンスを組み込み、安全でスケーラブルな AI ソリューションで組織の目標達成を後押しします。

Microsoft をフォロー