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2026/03/12

Microsoft 365 Copilot を導入し生成 AI 活用の基礎力を養う三井物産。月間稼働率 96% 以上を維持、OT × Digital Power を加速

(本内容は 2025 年 5 月現在のものになります。)世界の社会課題解決に貢献する三井物産。連結事業会社の視点でグローバル・グループにて DX を推進している。現場のマインドやアクションを変革し、新しい価値を生み出すため、DX はその背中を押す力となる。そうした観点から、生成 AI を重要な施策と位置付け、生成 AI 活用を前提とする企業文化醸成に取り組む。

 

同社は、生成 AI 活用文化の醸成に向け、AI アシスタント Microsoft 365 Copilot (以下、Copilot) を導入。同グループは Microsoft 365 を導入しており、業務環境との高い親和性が採用の決め手となった。マイクロソフトの支援のもと、問い合わせ対応や学習プログラムの提供など、さまざまな形でユーザー サポートを実施。個別相談会も開催し、離脱者防止とともに、Copilot を業務でどう使うか、意識改革を図った。

2024 年 12 月に全社へ Copilot を展開。2025 年 6 月時点で派遣スタッフを含め約 5,000 ユーザーが Copilot を利用し、96 ~ 100% という高いMAU (月間稼働率) を維持。また蓄積している Copilot の活用事例は数百に及ぶ。グローバル展開も開始され、同社 DX のコンセプト「Operation Technology (OT) × Digital Power」を加速する。

MITSUI and Co

Copilot を導入し生成 AI を活用する基礎力を養う

(本内容は 2025 年 5 月現在のものになります。)

「世界中の未来をつくる」というミッション実現に取り組む三井物産。グローバルかつ幅広い産業にわたる事業知見を基に、新たなビジネスを創り、育て、周辺事業にひろげることで事業ポートフォリオを絶え間なく変革しています。変革こそが同社のコア コンピタンスです。金属資源、エネルギー、モビリティ、ベーシックマテリアルズなど 16 の事業本部、連結決算対象関係会社数は 475 社 (2025 年 3 月 31 日現在) に及びます。世界の社会課題に対し、産業横断的な現実解を提供しています。

三井物産の DX (デジタル トランスフォーメーション) は、各事業現場をベースにデジタルの力を加える「Operation Technology (OT) ※1 × Digital Power ※2」がコンセプトです。「本社とともにグローバル連結事業会社の視点で DX に取り組んでいます。現場のマインドやアクションを変革し、新しい価値を生み出していく。DX は現場の背中を押す力となります。その観点から、生成 AI は重要な施策です」と三井物産 デジタル総合戦略部長 浅野 謙吾 氏は話します。

※1 商品知識、ビジネス知見、営業力、物流機能、法務、人事、プロマネ等の商社オペレーションノウハウすべて

※2 AI・IoT、ロボティクス、ビッグデータ

生成 AI を使うことが目的ではないと浅野 氏は話し、説明を加えます。「生成 AI を使って生産性を高め、創出した時間を使ってグローバル連結事業会社の企業価値向上を図ることが目的です。従業員能力の最大化により、人材の有効活用、営業力強化、新しいビジネス モデルの創造など、トップラインや利益率の向上につなげることが重要です。また、生成 AI 活用に関する費用は、コストではなく先行投資と考えています。生成 AI による業務変革には数年を要するからです。投資なので利用するユーザー部門にはリターンを求めます。生成 AI により創出した時間を、どのような価値に変えるのかを重視しています」

同社は、生成 AI を活用し価値を生み出す企業文化の醸成に着手。ポイントは、全従業員が日常業務で生成 AI に触れる中で AI 活用の基礎力を鍛えることにあります。AI を単なる業務効率化の手段にとどめず、従業員一人ひとりが業務の価値を高め、思考を深めるツールとして活用することが狙いです。将来的に、業務プロセスを変革する特化型 AI を導入するうえでも、こうした土台づくりは欠かせません。そこで、同社が選択したのが、日常業務で利用する Microsoft 365 の AI アシスタント Copilot でした。その理由について浅野 氏は話します。

「当グループは、Microsoft 365 を導入しており高い親和性が決め手となりました。Teams、Outlook、PowerPoint、Wordなど、普段使っているツールの延長線上で生成 AI を活用するというアプローチは、ユーザーに馴染みやすいと思います。生成 AI 活用の基礎力を身に付けるためには、まずは使ってみて、触るほどに『こんな使い方ができるのか』と自ら考えて体験を重ねることが大切です」 (浅野 氏)

浅野 謙吾 氏, デジタル総合戦略部長, 三井物産株式会社

“生成 AI 活用に関する費用は、コストではなく先行投資と考えています。生成 AI による業務変革には数年を要するからです。投資なので利用するユーザー部門にはリターンを求めます。生成 AI により創出した時間を、どのような価値に変えるのかを重視しています。”

浅野 謙吾 氏, デジタル総合戦略部長, 三井物産株式会社

離脱者防止、意識改革に向けて個別相談会を数百回開催

2023 年 9 月、同社は Copilot 先行検証プログラム EAP (Early Access Program) に参加し、300 ユーザーで検証を開始。その結果、2 つの課題が浮彫りになったと、同社 デジタル総合戦略部 DX 第一室 兼 デジタル戦略推進室 マネージャー 斎藤 洸一 氏は話し、こう続けます。「ユーザーの声をまとめると、1 つめは自身の仕事に誇りを持っている従業員が、この精度なら自分でやりたいと考えていること。2 つめはどういうシーンで、どういった使い方をしたら価値があるのか、わからないという悩み。全社展開に向け、これらの課題解決のために 2024 年 7 月に 1,400 ユーザーで拡大トライアルを実施しました」

拡大トライアルでは、キー ユーザーの育成を重要テーマとしました。キー ユーザーは全社展開時に他のユーザーを導く要になります。募集に際しては、厳しい条件を課したと斎藤 氏は明かします。「Copilot を使ってみたいではなく、何の課題を解決するために利用したいのか。目的を明確に持っていることを重視しました。また、1 人では行き詰まった時に離脱の恐れがあるため、3 人以上のチームで申し込むこと、報告の義務も条件としました」

全社展開に向けてセキュリティ リスクの検証も実施。ポイントについて斎藤 氏は話します。「Copilot では、通信は暗号化されますし、また入力テキストや取得された組織情報は AI の学習に利用されない仕組みとなっており安全です。加えて弊社ではセキュリティ施策として、SharePoint Online や Teams 等で管理しているデータについて、アクセス権設定の見直しやデータの棚卸をすることを、Copilot 利用の前提条件としました。また、データ影響保護評価 (DPIA) の実施、ガイドラインの整備と社員教育も実施しました。さらに、海外への展開にあたっては各国の法に準拠するべくリーガル チェックを進めています」

拡大トライアル中のユーザー支援施策として、学習コンテンツ展開、セミナー開催などを実施。生成 AI の利用は正解がないため、試行錯誤が必要となります。壁にぶつかった時に頼れる場となったのが個別相談会です。「本社で週 1 回ペースで開催し、延べ 120 回ほどの相談を受けました。時には解決できない課題もあるのですが『AI にできないことがわかるということは、生成 AI に関して最前線のポジションにいる』ということですので、ユーザーのモチベーション アップにも心を配りました。生成 AI を使いこなすうえで、業務効率化のポイントを探し続けると迷子になってしまうことがあります。大切なのは、何の課題を解決するかという視点です。業務上の課題は必ずしも効率化だけではありません。考え方のスイッチを変えることも基礎スキルだと思っています。また個別相談会は、推進側にとってユーザーの悩みを知る貴重な機会でもありました」 (斎藤 氏)

派遣スタッフを含め全社に Copilot を展開、MAU (月間稼働率) 96 ~ 100% を達成

同社は、拡大トライアルで課題解決と環境整備をおこない、2024 年 12 月に派遣スタッフを含め全社に Copilot を展開。セキュリティに関する e ラーニングを受講しガイドラインなど同意書にサインした従業員に Copilot ライセンスを付与。2025 年 6 月時点で約 5,000 ユーザーが Copilot を利用しており、96 ~ 100% という高い MAU (月間稼働率) を維持しています。理由について斎藤 氏は次のように話します。

「拡大トライアルでキー ユーザーが育ち、各部門において相談役を担ってくれています。また個別相談会も継続し、オンラインでも開催しています。『迷ったらここにきてください』という動線は変えていません。経営層からのメッセージや『デジタル技術を活用して仕事の効率を高めよう』という企業文化も稼働率に影響していると思います。生成 AI は使ってみることでしか価値を体感できないものです。重要なのは「使ってみよう」というモチベーションをどう維持し続けるかだと思っています」

今後について、キー ユーザーとの連携を強化し、既存ユーザーの利用頻度向上や用途拡大、AI エージェントの浸透などをおこなっていくと斎藤 氏。さらにこう付け加えます。「Copilot 活用の傾向を分析した結果、若手層が盛り上がっている部署と、トップ層が積極的な部署の利用率が高いことがわかりました。Copilot を上手く活用している部署のノウハウを横展開できる仕組みを作りたいと思っています」 (斎藤 氏)

また同社では、ユーザーの興味・関心度合に応じて、段階的に Copilot の利用促進を図る施策を展開しています。たとえば、まだ Copilot ライセンスを手にしていないユーザーに対しては、「楽しい」をテーマにした施策を実施。既に使い始めているユーザーには「こんなことができる」ではなく、「こんな使い方している人ってカッコイイ」といったメッセージを発信していきます。「たとえば、最近公開した動画コンテンツでは、Copilot を使っている実際の部長補佐が主人公です。その部長補佐は、3 カ月に 80 回以上、1 on 1 で部下とコミュニケーションをとっています。Copilot を使って、最近の活動や発言、悩みなどの情報を収集し、それをもとに Copilot と壁打ちしてコーチング プランを練り上げています。Copilot を使って楽をしているのではなく、部下にもっと寄り添っていく。その姿勢ってカッコイイよね、というメッセージングをしています」 (斎藤 氏)

Copilot の活用事例は数百に及びます。成功事例を共有しているが、大事なのは「Copilot を使ってどのように業務に寄与するか、体験を通じて知ること」と斎藤 氏は強調します。また、使い方によっては自身の成長につながらないケースもあると付け加えます。「Copilot に資料作成をすべて任せてしまうと、自分で考える力が養えません。誰に何をどう伝えたいのか、戦略的狙いは何かなど、生成 AI がユーザーに質問し資料を一緒に作成する AI エージェントを作っています。また Copilot の効果について、時間短縮だけでなく、価値創造に対する効果を測定する方法を、マイクロソフトのコンサルタントと一緒に検討しています」

2025 年 4 月から、リーガル チェックが完了した米国、タイに Copilot を展開開始。日本国内にとどまらず、今後は海外の支店や関連会社にも活用の場を広げていく予定です。Copilot 導入は、同社 DX のコンセプト「Operation Technology (OT) × Digital Power」を加速します。「デジタル技術の活用を、すべて専門家がおこなっていては、事業環境の変化にスピーディに対応できません。自然会話をインターフェースとする Copilot は、OT 側のデジタル アレルギーを払拭できると思います。また、普及に向けてデジタル専門部門も OT に対する理解が深まります。OT とデジタルの掛け算も次のステージに入ったと考えています。マイクロソフトには、これからも当社の視点に立ったサポートをお願いします」(浅野 氏)

「360° business innovators」というビジョンのもと、社会課題解決に取り組む三井物産。マイクロソフトは Copilot を通じ、従業員一人ひとりの「挑戦と創造」を支援していきます。

斎藤 洸一 氏, デジタル総合戦略部 DX第一室 兼 デジタル戦略推進室 マネージャー, 三井物産株式会社

“Copilot の効果について、時間短縮だけでなく、価値創造に対する効果を測定する方法を、マイクロソフトのコンサルタントと一緒に検討しています。”

斎藤 洸一 氏, デジタル総合戦略部 DX第一室 兼 デジタル戦略推進室 マネージャー, 三井物産株式会社

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