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"AIハチエモンの開発では、Microsoft AI Co-Innovation Lab KOBEの支援により、Azure AI FoundryとVoice Live APIを活用した高精度なボイスモデルの実装を実現しました。既存の音声データから声優の特徴を忠実に再現し、リアルタイム音声チャットシステムへの統合に成功。放送業界におけるキャラクターAI活用の新たな可能性を切り拓き、今後の視聴者エンゲージメント強化に向けた基盤を構築することができました。"
関西テレビのロゴ

イノベーションチャレンジ

関西テレビのステーションキャラクター「ハチエモン」は、視聴者に長年親しまれてきたキャラクターです。デビュー30周年を迎えるにあたり、関西テレビはポップアップイベントなどの記念企画を展開し、より多くの視聴者にハチエモンと触れ合う機会を提供したいと考えていました。

7年前に開発された初代AIハチエモンは、1,300のギャグ音声データを活用し、ユーザーの会話を分析して適切な音声を選択・再生するシステムを構築していました。当時のAI技術としてはすごいものを実装していましたが、決まった音声の再生に限られ、自由な対話は実現できませんでした。

この7年間でAI技術は大きく進化しており、当時収録された1,300の音声データを活用することで、ハチエモンの声を再現し、ユーザーと自然に会話できるソリューションへの発展が可能になりました。既存の音声データは、高品質なボイスモデル生成において重要な資産となりました。

ボイスモデルの構築から最新のVoice Live APIの実装まで、技術的な課題は多岐にわたりましたが、Microsoft AI Co-Innovation Labとの連携により迅速な開発を実現し、今後の展開にも大きな可能性を持つキャラクターAIチャットボットを完成させることができました。

スプリント開発

AIハチエモンの開発では、Azure OpenAI(GPT-4o Realtime API)を用いることで、ハチエモンのキャラクター性を保った自然な対話をリアルタイムに生成できる仕組みを構築しました。さらに、Custom Voiceを活用してオリジナル声優の音声データから関西弁にも対応したモデルを作成し、声質やイントネーションを高精度で再現しています。加えて、Azure Voice Live APIによるリアルタイム音声生成により、ユーザーとのインタラクティブな音声体験を実現しました。

また、RAG技術を導入し、番組データベースと連携することで、最新の番組情報に基づいた応答や案内が可能となっています。これらのAIサービスを支える基盤として、Azure Blob Storage、AI Search、WebSocketサーバー、オペレーションGUIなどを組み合わせたシステム全体設計を行い、音声データやメタデータの管理、ユーザーインターフェース、運用管理まで一貫した運用体制を実現しました。こうした取り組みにより、ハチエモンの声と個性を未来に継承し、関西テレビの新たな価値創出に貢献しています。

アーキテクチャ図

ソリューションインパクト

関西テレビ放送は、これまでAWSを中心とした開発体制を構築してきましたが、Microsoft AI Co-Innovation Lab KOBとの協働を通じて、Azure AIサービスの知見を短期間で獲得し、1週間のスプリント開発で開発を6ヶ月加速しました。特に、Custom Voiceモデルの導入により、関西弁にも対応したオリジナル声優の声質・トーンを高精度で再現することに成功し、マスコットキャラクターのブランド価値を損なうことなく、未来への継承を実現しています。

さらに、Azure Voice Live APIとRAGの技術を組み合わせることで、番組データベースと連携した自然な対話が可能となります。このAIハチエモンは、国際放送機器展(International Broadcast Equipment Exhibition 2025)のMicrosoftブースにて展示し、入場者がマスコットとリアルタイムでインタラクティブに交流できる新たな体験価値を提供します。

また、アバナードとAI Co-Innovation Labの一貫したサポート体制のもと、インフラ設計からAIモデル開発、運用までを包括的にカバーすることで、AI導入の技術的な障壁を大幅に低減し、関西テレビのDX推進と競争力強化に大きく寄与しました。これらの取り組みは、放送業界におけるAI活用の新たなロールモデルとなり、今後のメディア・エンターテインメント分野におけるイノベーションの加速にもつながるものです。

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