プロジェクト概要
本プロジェクトは、「すべての若者支援現場に、ICT を学び、ICT 学習を通じて成長する機会をつくり、若者の成長可能性と雇用可能性を最大化する」ことをめざして、日本マイクロソフト株式会社と若者支援に取り組む NPO が協働し、若者支援現場で活用できる ICT 学習のカリキュラムを「開発」し、「検証・ブラッシュアップ」し、「普及」する取り組みです。
2010 ~ 2017 年度に、同じく日本マイクロソフトと全国の若者支援 NPO 等が協働して取り組んできた「若者 UP プロジェクト」 (Word・Excel・PowerPoint 等、Office 系アプリを中心とした IT スキル研修の実施) によるネットワークと知見を土台として、より時代のニーズにマッチしたものとして発展したプロジェクトとなります。
プロジェクトの背景
社会状況
『平成 29 年版 子供・若者白書』(内閣府) によると、15 ~ 39 歳の若年無業者数は、2016 年 で約 77 万人 (15 ~ 39 歳人口に占める割合は 2.3%) と、前年比で微増しています。一方で、景気回復を背景に有効求人倍率は回復しており、「景気回復」と「就労による若年無業者の減少」の間には何らかの解決すべきギャップがあることを示唆しています。
例えば、ICT 業界は若者に不人気のイメージがありますが、業界全体の努力もあって、待遇や労働環境の改善が進み、人材を育てる気概のある企業も増えていることから、いわゆる「未経験」の若年無業者が正規採用されることも多い業界です。2016 年 6 月の経済産業省の調査 ( IT 人材の最新動向と将来推計に関する調査) によれば、2020 年には約 37 万人もの人手不足に陥ると指摘されていることも踏まえると、若年無業者が「キャリアアップ可能な仕事」を手にしようとしたとき、ICT 業界は魅力ある労働市場と言えます。若年無業者の中でも「ICT 業界に関心がある」という層は増えており、「魅力と可能性のある仕事」と「若者の興味・関心」をつなぐ取り組みが必要とされています。
また、技術革新が進む中、非 IT 技術職はもちろん、生活レベルで求められる ICT リテラシーも高度化していることや、変化の著しい社会における「21 世紀型スキル」の重要性が指摘されていることなどから、その習得方法の一つとして、あるいは、習得すべきスキルの一つとして、ICT 学習は、すべての若者にとって重要なものとなっています。