2022 年 5 月 18 日

マイクロソフト社長兼副会長の Brad Smith は、本日、欧州のクラウド プロバイダーのサポートに関する新たな施策の講演の中で、マイクロソフトのアウトソーシングとホスティングに関する条項に重要な変更を加えることのブログ記事を発表しました。この変更により、デスクトップ ソリューションを含む複雑なホスト型ソリューションへのアクセスに必要なライセンスとサブスクリプションの取得を、お客様がより簡単にパートナー様と連携して行うことができるようになります。Brad Smith による発表の詳細、およびマイクロソフトのお客様とホスティング パートナー様への影響については、以下をご確認ください。

変更点

マイクロソフトのコマーシャル エクスペリエンスの進化と、オンプレミス ソフトウェアからクラウドへの変革に伴う調整の一環として、マイクロソフトは 2019 年に、アウトソーシング権と専用ホスト クラウド サービスに関するライセンス条項を改定しました。この改定の目的は、オンプレミスや従来のアウトソーシングと、クラウド サービスによるホスティングを明確に区別し、多様なプロバイダーが提供するマルチテナント クラウド サービスや専用ホスト クラウド サービスに関する条項にさらに一貫性を持たせることでした。2019 年に実施したこの専用ホストとライセンス ポータビリティに関する条項の改定により、マイクロソフト パートナー様は、自社データセンターまたはマイクロソフトのデータセンターでより容易に価格競争力のあるサービスを構築し、ホスティングできるようになりました。

今回の最新の改定では、アウトソーシングとホスティングに関する条項にさらに変更を加え、お客様のクラウド変革をよりきめ細かくサポートできるようにし、パートナー様が包括的なクラウド サービスをさらに柔軟に提供していただけるようにしました。

今回発表した変更により、パートナー様とお客様には以下のような影響があります。これらの変更は Listed Provider には適用されません。

  • 新しいソフトウェア アシュアランス特典が導入されます。この特典は、お客様がクラウドへの移行を選択する際に既存のサーバー ソフトウェア サブスクリプションを仮想化できるよう、対象のサブスクリプションにも適用されます。お客様は、Azure での仮想化と同様に、共有テナントや専用テナントを提供する任意のクラウド プロバイダー (Listed Provider を除く) を利用して、Windows Server を仮想化できます。
  • パートナー様が複雑なソリューションを構築し、それをお客様がオンプレミスやクラウドで展開するために必要なソフトウェア ライセンスとサービスを、パートナー様が販売できるようになります。
  • この条項の改定により、認定パートナー様が構築済みのソリューションを自社インフラストラクチャでお客様に提供する際のフルフィルメント オプションが増えます。お客様は、自身が所有するライセンスをパートナー様のソリューションに持ち込むことができます。または、パートナー様がホスト型ソリューションの一部として必要なライセンスをお客様に販売することも可能です。

次のステップ

この施策の詳細については、5 月 18 日の発表に合わせて投稿された Brad Smith のブログ記事をご覧ください。

よく寄せられる質問

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2022 年 5 月 18 日、マイクロソフトは、お客様とパートナー様のニーズにより適切に対応するために、アウトソーシングとホスティングに関する条項に複数の重要な変更を加えることを発表しました。今回の変更により、パートナー様は、仮想デスクトップ ソリューションなどの複雑なホスト型ソリューションを構築、販売できるようになります。また、Listed Provider 以外のクラウド プロバイダーがお客様のためにホスティングできる製品も増えます。今回の発表と詳細については、こちらのブログ記事をご覧ください。

今回の改定では、アウトソーシングとホスティングに関する条項にさらに変更を加え、お客様のクラウド変革をよりきめ細かくサポートし、パートナー様が包括的なクラウド サービスをさらに柔軟に提供していただけるようにしました。この変更は、欧州のクラウド プロバイダーを対象とした広範な取り組みの一環ですが、世界中のすべてのお客様とパートナー様 (Listed Provider を除く) にご利用いただけます。


主な変更点は以下のとおりです。 

  • ソフトウェア アシュアランスとサブスクリプション ライセンスに新しい特典を導入し、専用サーバーかマルチテナント サーバーかを問わず、クラウド プロバイダーのデータセンターにお客様が所有するライセンスを持ち込めるようにします。 
  • 仮想環境用の Windows Server ライセンスをより容易に取得できるようにします。お客様は、仮想環境がホストされている物理コアの数を気にすることなく、必要な仮想コンピューティング キャパシティのライセンスを取得できるようになります。 
  • クラウド プロバイダーは、Windows 11 や Microsoft 365 Apps for business/enterprise など、より多くのマイクロソフト製品をお客様のために自社クラウド インフラストラクチャで実行できるようになります。

今回の発表は欧州で行われ、欧州のクラウド プロバイダーからの懸念に対応したものですが、このライセンス上の変更によるメリットは世界中のお客様に適用されます。Microsoft クラウド ソリューション プロバイダー プログラムとソフトウェア アシュアランスはグローバルに展開されており、今回の変更によるメリットは世界中に提供される予定です。

今回の変更により、お客様にとっては導入時の選択肢が増え、クラウドのニーズに対してより柔軟に対応できるようになります。お客様は、専用サーバーかマルチテナント サーバーかを問わず、Listed Provider ではない任意のクラウド ホスティング プロバイダーのサーバー上でソフトウェアを実行できるようになります。

今回の変更は、今後数か月間にわたって実施される予定です。

対象となるお客様は、製品条項に今回の変更内容が記載された時点ですぐに特典を利用することができます。

これらの新しい特典の導入に伴い、ソフトウェア アシュアランスとサブスクリプションに追加費用が発生することはありません。

今回の変更は、コマーシャル ライセンスを通じて販売されるすべてのマイクロソフト製品に適用されます。お客様は、ソフトウェア アシュアランスまたはサブスクリプションの対象となるライセンスを、Listed Provider ではない任意のクラウド プロバイダーのインフラストラクチャに持ち込むことができます。たとえば、以下のようなことが可能です。

  • 現在、Windows Server、Windows 10/11、Office Professional Plus などのソフトウェア製品は、通常はサードパーティのマルチテナント サーバーで実行できませんが、今回の変更が適用された後は、お客様がこれら (およびその他) のソフトウェアをマルチテナント サーバーで実行できるようになります。

Exchange Server と SQL Server をマルチテナント クラウド サービスにアウトソーシングする権利は、ライセンス モビリティ特典として既にソフトウェア アシュアランスの中に含まれています。今回はソフトウェア アシュアランス特典を拡充し、お客様がコマーシャル ライセンスを通じて販売するすべてのマイクロソフト ソフトウェアを、Listed Provider 以外のクラウド プロバイダーのインフラストラクチャで使用できるようにします。

SPLA プログラムは引き続き、クラウド ホスティング プロバイダー向けに提供されます。

マイクロソフトは、パートナー様によるお客様向けのホスト型ソリューションの構築を支援するために、QMTH プログラムを進化させています。詳細については、今後数か月のうちに発表する予定です。

マイクロソフトが現在、一部の製品 (SQL Server など) で提供しているライセンス モビリティでは、お客様が認定クラウド ホスティング プロバイダーのマルチテナント サーバーで対象のソフトウェアを実行できます。今回はソフトウェア アシュアランスおよびサブスクリプション ライセンスの特典を拡充し、お客様がコマーシャル ライセンスを通じて販売するすべてのマイクロソフト ソフトウェアを、Listed Provider 以外のクラウド プロバイダーのインフラストラクチャで実行できるようにします。

ソフトウェア アシュアランスによるライセンス モビリティの権利では引き続き、ライセンス モビリティの対象となるライセンスを認定モビリティ パートナーを通じてホスト型クラウド サービスに展開することが許可されます。認定モビリティ パートナーの共有サーバーにライセンスを展開する権利は、今回のアウトソーシング条項の改定による影響を受けません。

Azure の共有サーバーで実行しているワークロードを対象とする Azure ハイブリッド特典に変更はありません。

いいえ。Listed Provider に関する条項に変更はありません。

マイクロソフトはこれらの新しい特典を提供できることを大変嬉しく思っています。さらなる詳細については、今後数か月のうちにお伝えする予定です。