現在はデジタルセールス事業部に所属しておりまして、Digital Sales Representative という仕事についています。仕事内容としては、電話やメール、あとはチャット等デジタルツールを用いた非対面での営業活動を行っています。優秀な同僚たちと一緒に働けることが、私にとってのマイクロソフトでの仕事のやりがいです。

マイクロソフトに入社したきっかけは、以前勤務していた会社で、過労で倒れた経験があったことから「働き方改革に携わりたい」という思いを持ち、それが実現できる会社だと思ったことです。行政に対して企業の立場から提言することで、働き方改革にインパクトを与えられると考えました。

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Q. マイクロソフトでは社員のファミリーケアを尊重しています。様々な制度がありますが、どのように活用されていますか?

普段活用している制度は、ファミリーケア休暇とリモートワークです。入社して半年ほど経ったときに、父がすい臓がんを発病しました。母から父が倒れた旨の連絡を受け、上司に相談したところ、すぐにファミリーケア休暇を取得しなさい、という指示を受けました。おかげで当日中に実家のある鹿児島まで戻ることができました。

数日間ファミリーケア休暇を取得しましたが、その後病状が安定したため、そのまま鹿児島での勤務に切り替えました。当時はリモートワークという前例がなかったのですが、上司に私の希望を快く受け入れてもらえたことをよく覚えています。

また、家族が苦しんでいるのをただ見つめることしかできない時間も非常につらかったため、リモートで仕事をさせてもらえたのは非常にありがたかったです。家族のケアが必要な時にそばにいられるだけではなく、そのような状況で仕事をさせてもらえるのも、フレキシブルな組織ならではであると感じました。

現在では、チーム内でも子供が生まれるメンバーや家族を支えるために在宅勤務を選択するメンバーが増えてきたため、皆が必要に応じて働き方を変えられる組織になっています。また、男性の育休制度取得率も高く、仕事をするうえで休みを取ることが重要であることをポジティブに捉えられる風土ができていると感じています。

Q. フレキシブルに働くうえで、チームの同僚やマネージャーとはどのようにコミュニケーションされていますか?

私のチームでは、普段からフレキシブルに働くことがどれだけ大事かということを、チームミーティングや雑談の場でコミュニケーションするようにしています。例えば昨年、非常に台風の被害が大きかったですが (※)、私たちは皆で在宅の勤務を行っていました。ただ、そのときに問題になったのが、お客様が仕事をできない状態だったので、私たちも仕事にならなかったことです。電話をかけてもお客様が駅で足止めされていたり、会社に出社できなかったりといったケースですね。そういった経験を通して、「やはり自社だけが働き方改革をしてもダメだ。日本の会社全体で変わっていく必要がある」という共通認識をチームのなかで持つことができました。そのような話を普段からすることで、皆が働き方に対して真剣に考え、新たな取り組みを率先して行う文化がチーム内で形成されていると感じています。

また、コミュニケーションツールである Microsoft Teams をハブとした働き方を行っていることも、この文化を大きく支えています。 例えば、私は普段から品川のオフィスに出勤しているときも、自分の席ではなく別の個室に籠ることが多いのですが、皆は私の席へ来て連絡するのではなく、Microsoft Teams でチャットするのが最も早いと考えてくれています。そのようにツールを活用することで、私の体が、実家のある鹿児島にあるのか、オフィスのある品川にあるのか、それとも自宅にあるのかということは、私と会話をするうえで重要ではないという認識がチーム内で生まれるようになりました。

そして、オンライン会議を活用することで、自分が参加できない会議は後から録画を見るだけでよくなり、忙しいなかでも 15 分程度のクイックミーティングを上司とすることもできるようになりました。また、通勤のための時間も節約でき、より効率的な働き方で日々の仕事をこなせていると感じています。

※本取材は 2020 年に実施したものです。

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働き方や会社のカルチャーが原因でキャリア形成にチャレンジを持つ人は非常に多いと私自身感じています。「こういうことができれば、もっといい仕事ができるのに」「これが許可されないから、仕事を続けることができない」といった話は、仕事でもプライベートでも本当に多く聞きます。

一方で、少し考え方を変えてみることで、状況が変わることもあると私は考えています。例えば経営者の立場で考えた場合、会社としても優秀な方をやむを得ない事情で失うことは、極力避けたいと考えるのが普通かと思います。

私自身、上司との面談の際にそのような話をし、上司から「新しい働き方を行うために必要なコストは非常に低く、あなたを雇い続けることで得られるメリットは大きい。これは Win-Win の関係だ」ということで、リモートワークを認めってもらった経緯があります。

マイクロソフトは、「できない」ことに対して、とてもポジティブに考えてくれる会社だと思います。私の場合は、リモートワークができないと退職を考えなければいけない、という相談を上司にしたときに、リモートワークでの勤務を認めてくれたり、「満員電車が苦手」という相談をしたときに、時差出勤を促してくれたりといった、シームレスな対応をしてもらえました。

介護や育児に対して真摯に対応を行わない企業側にデメリットが大きいことを上長に理解してもらうことで、自分の希望を押し付けるだけではない建設的な話ができます。皆さんが最も満足のいく形で仕事を行い、企業側としても不必要な損失を避けるためにも、この問題をひとりで抱えずにオープンに話し合うことをお勧めします。

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※本取材は 2020 年に実施したものであり、組織名称など現在のものと合致しない呼称が含まれている場合があります。